自己肯定感
みなさん、こんにちは。
ブロガーのすい喬です。
今回はうまくいってる人の話です。
なにがうまくいってるのか、本当のところはよくわかりません。
そんな気がするというレベルもあるしね。
やることなすこと、なんでもバッチリという人もいるでしょう。
本屋さんを覗いていると、たくさんこの手の本が並んでいます。
外国人の書いたものから、日本人が書いたものまで、実に多く出版されているのです。
あの人はどうしてうまくいっているのかとかいうのもありますね。
うまくいっている人が心がけていることとか、そのタイトルも千差万別です。
試みにいくつかの本を読んで見ました。

すると見開きで読めるものばかりです。
一種の自己暗示に近いものもあります。
内容は至極単純です。
自分のミスははやく忘れろ。
自分のことしか語らない人の前をすぐに去れ。
自分を愛せ。
そばにいて気分が悪くなる人とつきあうな。
などという類のごく単純なものばかりです。
なるほどうまくいっている人というのは、こういう行動の傾向があるんだなと感心してしまいました。
基本は自己肯定、自尊心につきます。
これ以外にはない。
いやなことはせずに、つねに気分を安定させ、つらいことはすぐに忘れるというものです
できれば楽だけれど
誰でもここにあるようなことができれば、実に楽でしょう。
そう簡単にいかないからこそ悩むということにもなるのです。
しかし逆にいえば、皆このようにうまくいっている人になりたいと思っているのに間違いはありません。
だとするなら、まず徹底的に自分の周囲を見回してみることです。
自分を最も高く気分のいいレベルにおしあげ、最高度の仕事や勉強にいそしむ状態に導くために、何をするべきなのか。
逆にいえば、他人に対して自分がどういう態度をとれば、互いに気分よくいられるのかということも大切です。
あまり褒めすぎず、へつらわず、さりとて無視するのでもない。
そうしたコミュニケーションの基本こそが、逆にうまくいっている人の根幹なのでしょう。
どの本を読んでも同じことが書いてあります。
少し前に樋口裕一が書いたベストセラーに似てます。

『頭のいい人、悪い人の話し方』というのがありましたね。
その裏返しバージョンに近いのです。
自尊心をどううまくコントロールするかという命題は、誠に難しい厄介なテーマです。
プライドは誰にでもあるものです。
それがなければ生きていられません。
しかしあまりに肥らせてしまうと、陰惨な結果が待っています。
中島敦の名作『山月記』に通じるものがあります。
高校2年生くらいでやりましたね。
この作品は圧倒的に支持されています。
どんなあらすじだったか覚えていますか。
虎になった男
あまりに自尊心が強すぎるために、せっかく上級公務員になるための試験に受かったのにそれを捨ててしまうのです。
主人公は詩人になりたかったんですね。
自分の名前を多くの人に知ってもらい、賞賛されたかったんでしょう。
しかし簡単にうまくはいかず、仕事もやめ、最後は発狂して虎になってしまいます。
彼には羞恥心もあったのです。

しかし、それ以上に自尊心の方が強かったんですね。
そういう人って確かにいます。
実に鬱陶しい存在です。
結局、虎になってたまたま友人が通りかかった草むらで、かつて作った詩を披露し、書き取ってもらうだけの存在になります。
頭を垂れる稲穂
人間には謙遜の気持ちというのが大切ですね。
しかしこれをキープするのが難しい。
そうでないと、主人公李徴のように虎になってしまうということにもなりかねません。
その時ではもう遅いのです。

実るほど頭を垂れる稲穂かなという精神が必要な所以です。
自己肯定感というと、ちょっと柔らかい表現です。
しかし自尊心というと、なんとなくアヤシい雰囲気も漂います。
できたら、その両者の間でうまく調整をして、その場をみごとに突き進んでもらいたいものです。
とはいえ、そんなに簡単にはできないんですけどね。
さて、どうしましょ。
またね。
See You Again。