江戸時代へワープ
みなさん、こんにちは。
ブロガーのすい喬です。
突然ですが都々逸(どどいつ)なんて言葉知ってますか。
多くのことは聞いたことがないよ、何それの世界でしょうね。
都々逸っていうのは、江戸末期に初代の都々逸坊扇歌によってつくりあげられたもんです。
定型詩です。
七・七・七・五でできてます。
他に五・七・七・七・五というのもあります。
俳句でも短歌でもない。
もっばら男女の話がメインです。
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だからちょこっと知ってると、何とも恰好がいい。
1つ口にすると、その瞬間、江戸の町へワープしちゃいます。
その昔、柳家三亀松という芸人がいました。
女の人の口調で旦那に話しかける時の風情が実に色っぽかったんです。
「ねえ、ちょっと」とか言いながら鼻にかかった甘い声を出すんです。
三味線を背中に回してね。
代表的な歌
誰の似顔か羽子板抱いて髷を気にする初島田
四国西国島々までも都都逸ぁ恋路の橋渡し
お酒呑む人花なら蕾今日も咲け咲け明日も酒
言葉のシャレが聞いてるでしょ。
特に3つ目のはよく聞きますね。
今日も酒酒と今日も咲け咲けが掛詞になってます。
つまり同じ音で意味が違うんです。
これが日本語の世界を深くしてますね。
笑点なんか見てると、このダジャレと呼ばれる掛詞がすごくよく出てきます。
気持ちがいいのでもう少し。
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明けの鐘ゴンとなる頃三日月形の櫛が落ちてる四畳半
これどうですか。
三日月と四畳半がいいでしょ。
何があったのか知りませんけどね。
これが八畳じゃダメ。
四畳半というところに、なんとも色気があるんです。
そこに三日月形の櫛が落ちてるというところの風情はたまりませんね。
どうですか、江戸時代のお店の奥の部屋までワープできましたか。
これは「棒鱈」という落語の中に出てくる大変色っぽい歌です。
三味線の爪弾きで聞くと、たまらないよ。
こういう情緒が粋というもんです。
知らなくてももちろんかまいません。
でも知ってるだけで世界が広がりますよ。
高杉晋作
三千世界の烏を殺し主と朝寝がしてみたい
これは高杉晋作の作と伝えられている歌です。
江戸末期の偉人たちはこんな歌も作ってたんですね。
なんとおしゃれ。
気分がいいのでもう2つ。
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この酒を止めちゃ嫌だよ酔わせておくれ まさか素面じゃ言いにくい
浮名立ちゃ それも困るが世間の人に 知らせないのも惜しい仲
この歌もよく噺にでてきますね。
なんともいじらしい女の人の真心がでてます。
今時、こんな人はいないかな。
それでも味わいたいなんてわがままですかね。
粋
イキというのは難しいですよ。
くどくちゃいけない。
反対語は「野暮」です。
しつこくてさらっとしてない。
粋はいさぎよいのです。
同じことを繰り返すのはダメ。
説明は許されません。
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全ては直感の世界に委ねられるのだ。
こうした文化を消したくありませんね。
まさか三味線までおやんなさいとは言いませんけど。
気分だけは江戸の町にワープしたいじゃありませんか。
今日はここまで。
しつこいのはNGだよ。
じゃあね。
See You Again。