文芸坐地下
みなさん、こんちには。
ブロガーのすい喬です。
昨日のニュースに岩波ホール閉館の話がありました。
寂しいですね。
次々と名画座がなくなっていきます。
神保町の名物でした。
今年の7月29日に閉館するそうです。
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1番通ったのはサラリーマンになった頃でしょうか。
学生の頃はもっぱら文芸坐の地下でした。
あそこがぼくの大学でしたね。
いつも講義をさぼってあの穴倉にいました。
当時のことです。
煙草を吸いながら見ている人もいました。
今じゃ考えられません。
邦画の代表作は全部あそこでみました。
すごい大学だった。
この世のことはこうなってるんだと教えられました。
黒澤明、新藤兼人、大島渚、篠田正浩、鈴木清順…。
なんでも見ました。
すごい場所だった。
岩波ホール
そこへいくと 岩波ホールはぐっとハイソでしたね。
覚悟が必要でした。
エレベーターに乗る時から、気分が違ってました。
なんでも見たワケじゃありません。
覚えている作品は少ないです。
今までに271の作品を上映したとか。
「家族の肖像」「早池峰の譜」「アギーレ神の怒り」…。
![](https://suikyoweb.com/wp-content/uploads/2022/01/cinema-4153289__340.webp)
あとなんでしたか。
みんな忘れちゃいました。
残念です。
もっとたくさん見たのにね。
これから資料にあたってみましょう。
新型コロナは残酷です。
なんでもメチャクチャにする。
舞台芸術は本当に崩壊寸前です。
稽古をしてるだけで感染してしまいます。
狭い場所、人間をあたたかく包む場所を彼らは好むのです。
いやな話ですね。
経営が悪化するのはあたりまえだ。
これからも似たようなことは起こるでしょうね。
家族が崩壊するとか。
仕事がなくなるとか。
それでも歯をくいしばって頑張る人はいるはずです。
期待
もうそこにしか希望はありません。
考えてみれば、人間がいようといまいと、地球はこういう風にしてここまできたんです。
これを乗り越えられない生物はただ消えていくだけです。
かつての恐竜をみれば、そのことがよくわかる。
![](https://suikyoweb.com/wp-content/uploads/2022/01/cinema-2093264__340.webp)
あれだけいたのに、今じゃ化石だけだ。
あんなものが生きられるワケがない。
それと同じ論理で人間は今も存在しているのです。
歌舞伎の雑誌「演劇界」もとうとう休刊だというじゃないですか。
100年の伝統を持つ立派な雑誌も消えてしまうのです。
いずれ有効な薬ができる日もくるでしょう。
しかしいつのことになるのか。
それと同時に新しい疫病が生まれる。
方丈記
まるで昔の本を読んでいるようです。
『方丈記』は薄い本ですが、そこには人間が受けてきた災難が書かれています。
聖書だっておなじかもしれない。
岩波ホールをつくったのは川喜多かしこと髙野悦子の両人です。
この2人がいたからできました。
![](https://suikyoweb.com/wp-content/uploads/2022/01/youtube-4740743__340.webp)
今はどちらも他界してしまいました。
隋分とマスコミに登場しましたからね。
少しくたびれたのかもしれません。
ここいらが潮時だったのかな。
それにしても寂しいですね。
閉館までマスコミは賑やかでしょう。
その後はすぐに忘れられてしまいます。
ここでルキノ・ヴィスコンティを知ったのはぼくにとって大きいことでした。
じゃあね。
See You Again。