コンニャク
みなさん、こんにちは。
ブロガーのすい喬です。
年のせいか、最近、妙なことばかり思い出します。
突然なんです。
誰とどこへいったのかがはっきりしません。
昔、我が家の2階に間借りをしていたご夫婦の田舎へ連れていってもらったことがありました。
小学校に入る前です。
なぜそんなことになったのか。
全くわかりません。
ちょっと田舎へ帰るから一緒に行かないかとでも誘われたのかもしれません。
せっかくだから行っておいでと勧められたのか。
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その時の光景が突然脳裏に浮かんだのです。
それがどこなのか全くわかりません。
山梨か長野あたりでしょうか。
それほどに遠いところではなかったかもしれません。
ぼくの家は新宿のど真ん中です。
どこへ行っても、田舎の風景は珍しいものでした。
きちんとした田園風景というものを全く見たことがなかったのです。
今でも蚕棚のある農家の様子が、頭の隅にかすかに浮かんで見えますね。
もちろん、生きている蚕を見たのも初めてです。
屋根裏みたいなところへのぼりました。
気持ちが悪かったです。
こんなのが寝ている場所の上で、もぞもぞ動いているという構図が不気味でした。
一軒の農家
農家の家なんてどこへいってもきっと同じにきまってますよね。
それよりも都会の道路しか知らない子供にとって、広い庭の奥にでんと構えた家がすごく新鮮でした。
それがどこなのか知っている人に聞いてみたいですね。
しかしもう誰もこの世にいません。
質問のしようもないのです。
ぼくには田舎がありません。
両親ともに東京生まれなので、故郷と呼べるような場所を持てませんでした。
あるとすれば祖父の田舎の千葉でしょうか。
たしか茂原だったと思います。
時間は残酷です。
全てを飲み込んであっという間に過去にしてしまいます。
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連れていかれた家で初めて食べたコンニャクの食感をなぜか覚えています。
それまでのものとは全く違うものでした。
都会で見るコンニャクは真四角な形をしています。
おでんなどに入れるあれです。
しかしその家で食べたのは、こりこりしゃきしゃきしてました。
それに四角形ではありません。
きっといろいろな野菜と一緒に煮て、味噌を加えたものだったのでしょう。
すごくおいしかったです。
丸いごつごつした玉のようでした。
どんな味がしたのだったか。
それもよく覚えていません。
ただおいしいと思いました。
こういう場所でこういうものを食べて暮らしている人がいるのだという感覚がすごく不思議でした。
ぼくの日常は駅まで歩けば、いくらでも人の波にでっくわすものです。
それと、たくさんのデパートやビル。
人工的な風景の谷間で育った子供にとって、それはまったくの別世界でした。
しかしなぜ、あの光景が突如として浮かび上がってきたのかは謎です。
ただ懐かしい一つの記憶の断片として、ふと思い出されただけなのでしょうか。
今日はここまで。
じゃあね。
バイバイ。