頂天眼
みなさん、こんにちは。
ブロガーのすい喬です。
暇な時、たまに観賞魚の店を覗きます。
最初に見るのはメダカですね。
最近は値段の高いみゆきメダカが主流です。
銀色にピカピカ光っていて、まさに高級魚の風格です。
いずれみんなこれになっちゃうのかな。
そこへいくと普通のメダカは安い。
大きな魚の餌替わりに売られているようです。
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ドジョウといい勝負でしょうか。
なんとなく気の毒です。
今日はつい金魚の売り場も覗きました。
するとそこに目玉が完全に上を向いたのがいたのです。
あんまりふざけた表情なので、つい見とれてしまったよ。
なんという顔でしょうか。
本人というのはへんかな。
本魚はきっと真面目に泳いでいるのでしょう。
日々の暮らしもごく真っ当なものだと想像します。
しかしどうもね。
突然変異
やはり目は口ほどにものを言うのです。
この喩えはウソじゃない。
まさにその通りでした。
つい見ているだけで、笑顔になってしまうのです。
大きな目玉が上をむいているからです。
あれで水の中を泳げるんでしょうか。
これは1度飼ってみたいなと思いました。
どうも出目金の突然変異を固定化したもののようです。
よくぞ、こういう個体が出てきたもんだ。
突然変異のシステムについては何も知りません。
要するに遺伝子のちょっとした間違いなんでしょう。
金魚でなければ、確実にイジメの対象ですかね。
よく見ると背ビレもありません。
よく「頂天眼」などいう名前をつけたもんです。
ぼくなら「頂」の字を「超」にしても面白い気がします。
清の時代にはもう存在していたそうです。
偉い人達たちの贈答用だったとか。
しかし突然変異とはいえ、珍しい品種をつくることに熱心な人々はいます。
それは今のメダカとおなじです。
中国では先端が細くなった瓶の中でずっと飼い続けた人がいたそうです。
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それが何代にもわたり続いたのでしょう。
ある時、横についていた眼がだんだん上向きになっていったという話が残っているそうです。
さもありなん。
まるでヒラメか、カレイみたいなものです。
よくサラリーマンの世界では「ヒラメ族」という言葉を使います。
いつも上役の顔色だけを見ている出世願望中心の社員のことです。
仕事がたいしてできないわりに、ごますりが上手な人を陰にまわっていう表現です。
珍奇な金魚
毎日、すぼんだ瓶の中で育てられた出目金は災難でしたね。
それでなくても目が出っ張っているのに、さらに上を見なくちゃ少しも光は届かなかったのです。
一生懸命、努力を重ねてついに上を向くようになった途端、今度は次々と売られていく運命になりました。
それにしてもユニークな恰好をしてます。
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しかし日本人好みじゃないんですね。
あんまり需要はないそうです。
ランチュウのようないかにも中国的な金魚の方がいいのでしょうか。
あるいはそれも日本人はあまり好まないのかな。
むしろ和金のような、ごく自然なタイプがいいのかもしれません。
民族の好み
民族による好みの問題というのは、複雑ですね。
琉金などが好きな人もいるようですが、やはりもっとスッキリした単純な形の方がいいという人も多いのです。
ましてや目が上を向いた出目金なんて、ほとんど相手にされないのかもしれません。
今日はしばらくその場に佇みながら、いろいろと考えちゃいました。
金魚って何なんでしょう。
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こういう魚を飼って、一日眺めている人というのはなんとなく剣呑な存在です。
グルグルまわるNゲージをただぼんやり見ているとの同じ気分なんでしょうか。
つい最近プラレールを組み立てさせられて、結構楽しかったことを告白しておきます。
あれはよくできたオモチャだよ。
サンタさん、ありがとう。
今日はここまで。
じゃあね。
See You Again。