2022-12

学び

【贅沢の条件】情報化社会と物語の間には「はるけさ」と「おののき」が潜む

情報化社会が進みすぎ、人々ははるけさやおののきから遠いところにいます。かつてのような手仕事の時代には語り継がれた物語がありました。しかし今はネットの時代です。何も考えているゆとりもなく、映像が目の前に飛び込んできます。
学び

【小論文の秘訣】3つの要素を正確に書けば合格答案に【定型文NG】

小論文を書くのは難しいです。だからといって定型のツールばかりを使ってはダメです。せっかくの文章が死んでしまいます。便利だからといって、いつも同じパターンの文を書かないでください。時にはタテマエに沿った文章も必要になるのです。

【競べ弓・大鏡】藤原道長一族の隆盛を赤裸々に予感させる力強い章段

歴史物語『大鏡』は藤原道長を中心とした人物の生きざまをみごとに描き出しています。その中でも彼の豪胆ぶりを描いたこの段落はみごとです。競べ弓を通じて、道長一族が権力を掌握するまでの予感に満ちています。その場の雰囲気をあじわってください。
学び

【祝婚歌】吉野弘の詩と詩経・桃夭にはあたたかな祝福の祈りがある

詩人、吉野弘の書いた祝婚歌はよく結婚式で披露されることがあります。本当に幸せな結婚をしてほしいと願う気持ちが、やさしい言葉の中にあふれています。中国には「桃夭」という詩があります。若く美しい妻が幸せになってほしいと祈る気持ちが溢れた詩です。
学び

【情報化時代・幸福】自分から切り離されたところにしかないという焦燥

幸福の定義は難しいです。人によって全く違うものだからです。たくさんの情報が飛び込む時代になりました。必ず、その内容には裏と表がついてまわります。私たちはどれを信じればいいのか、よくわからなくなってしまいました。
学び

【小論・ネット社会】世界が狭くなり情報は実感のない風景の一部になった

ネット社会はどこまで進むのでしょうか。今日、ネットがなかったら、私たちは生活ができなくなっています。それと同時に、人間が身体性を失いつつあります。全てを画面の上で決済し、現場を訪ね、自分の身体を使って現実と向き合うことがなくなりました。

【梓弓・伊勢物語】現代とは全く価値観の異なる体験を疑似的に味わう

『伊勢物語』にはいくつもの歌が出てきます。それがストーリーの進行を支えているのです。「梓弓」と3年の間、家を空けていた男が戻ってくる話です。しかし女にやさしく話しかけてきた別の男とどちらを選んだのか。女心をうまく捉えた名品です。