essay

essay

【幸せのものさし】家計簿からみえる格差社会の暮らしで気づいたこと

家計簿みなさん、こんにちは。週刊誌なんかを時々本屋さんで立ち読みしていると、家計簿の欄があったりします。他人の家の収支決算を覗き見るのは、あんまりいい趣味じゃありません。しかしそこそこに興味深いものではあります。月収はいくらで、そのうち食費...
essay

「やめて幸せになる100のこと」好きなように生きたらいいじゃない

やめて幸せみなさん、こんにちは。新聞を読んでいたら、ある歌手のムック広告が載ってました。写真で売れちゃうのが羨ましい。歌手とかタレントというのは有名な分だけ苦労もするだろうけど、こういう時は有利だね。「60歳すぎたらやめて幸せになれる100...
essay

「新老人の世紀」生老病死の苦しみに共感できる人生こそが明日への鍵

退職後みなさん、こんにちは。ここ数日、作家・五木寛之と円覚寺派管長・横田南嶺の対談集を読んでいます。数年前に出版されたものです。タイトルは『命ある限り歩き続ける』です。なるほど、人間は命ある限り歩かなくてはいけません。かつて人が生きるプロセ...
essay

【畑の向こうのヴェネツィア・仙北谷茅戸】イタリアの日常が愛おしい

イタリア大好きみなさん、こんにちは。ちょっとだけイタリアの話をします。2回行きました。あちこち歩きましたね。ローマは丸2日間くらい、ひたすらテクテクと。夏でした。暑くてね。しかしいいところです。映画でも有名ですね。「ローマの休日」の華やかさ...
essay

「讃美歌」穏やかな音楽の響きに祈りの心が目覚める「タイタニック」

讃美歌みなさん、こんにちは。今回はちょっといつもと違う話をさせてください。讃美歌についてです。時々歌う機会がありますね。そうです。結婚式に呼ばれる時です。小さな紙に歌詞が印刷されています。曲は312番「いつくしみ深き」が多いようです。いつく...
essay

「タテマエとホンネ」自分を持ちたがらない日本人「なにげに微妙」

はやり言葉みなさん、こんにちは。仕事柄でしょうか。生徒の使う言葉がとても気になります。時代の感覚がそのまま飛び出してくるからです。テレビの影響が強いのはよくわかります。しかしそれだけではないですね。最近はネットで使われている言葉も次々とはや...
essay

技術的特異点・シンギュラリティは本当にくるのか【2045年問題】

その日は来るのかみなさん、こんにちは。今回はシンギュラリティについて考えましょう。ここ数年、大学入試小論文にもこの問題は多く取り上げられてきました。AIとのセットで論じられることが多いようです。シンギュラリティ(技術的特異点)とは、AIなど...
essay

「待つのが苦しい」スマホが劇的に変えた現代人の行動様式

待つみなさん、こんにちは。今のスマホで何台目ですかね。その前のガラケーも何台取り替えたことか。隋分捨てましたが、まだ押し入れの奥に1つだけ入っています。なんとなく思い入れがありますね。大袈裟にいえば、魂が宿っているような気がするのです。その...
essay

角田光代『さがしもの』の世界に心惹かれる

別にどうってことない風景が広がる小説です。登場人物も若い。息苦しい現実の一部を少しだけ切り取ってまとめてある。人は死ぬまで生きなくちゃならない。切ない。日々を過ごすことの難しさも感じる。男がいて女がいて、気にいれば一緒に暮らす。時に相手がか...
essay

「ハッカ油」脳内リフレッシュには強烈なペパーミントの香りが1番

ペパーミントシャワーみなさん、こんにちは。今回はちょっとミントの話をさせてください。こんな不思議な植物が世の中にはあるんですよね。ハーブの中でもことに有名なペパーミントです。駅へ行く途中の家にもたくさん植えてあります。時々、葉っぱを1枚頂戴...
essay

【化粧とは何か】ナチュラルメークの女性たちが目立つ現代【変身願望】

化粧の本質みなさん、こんにちは。人間というのは不思議な生き物ですね。つい先日も旅行に出かけ、しみじみと若い女性たちの顔を眺めてしまいました。街中を歩いていても、同じように感じます。みなさん、それぞれ自分にあった服装を身につけていますね。髪型...
essay

「三島由紀夫の真実」潮騒と仮面の告白の美意識は地下で繋がっている

特異な生育環境みなさん、こんにちは。作家三島由紀夫の作品については、ここでもいくつか取り上げました。特に最後の小説となった4部作『豊饒の海』についてはかなり詳しく書いたつもりです。「輪廻転生」という思想とともに、能のワキに似た役割を果たす主...
essay

「星の音楽家」ミマスの持つ宇宙観が現代に響く「地球星歌」

ミラ中合唱部みなさん、こんにちは。音楽はいいですね。心身ともに疲れた時、心を慰めてくれるのは音楽です。今までどれほどの勇気をもらってきたことか。ジャンルは問いません。その時に聴きたい曲がベストです。昨年も新しい曲にたくさん出会いました。今は...
essay

【沢木耕太郎・深夜特急】身体の中が熱くなるホンモノの旅本はこれ

旅をして学ぶみなさん、こんにちは。若者といえば、かつてはバックパッカーとして世界へ飛び出ていったものです。最近はyoutubeを見て、旅行した気分になっちゃうんでしょうか。ぼく自身、夏の休みを利用して、1カ月ヨーロッパを歩いたことがあります...
essay

【タイの僧院にて】文化人類学者が素手で知った托鉢とアジアの純真

文化人類学とはみなさん、こんにちは。今回は異文化理解の視点から、何冊かの本をご紹介します。青木保著『異文化理解』(岩波新書)がそれです。久しぶりに読み返しました。筆者についてご存知ですか。文化人類学者です。元文化庁長官でつい数年前までは国立...
essay

【フィルターバブル】あなたのスマホにはあなたの推しだけが並ぶという怪

フィルターバブル現象全国学力学習状況調査(全国学力テスト)が今年も4月に実施されました。これは小学6年生と中学3年生を対象に、学力や学習意欲などを毎年調べているテストです。文部科学省がこの時期に実施しています。新聞にはその試験の内容が掲載さ...
essay

「小川国夫・アポロンの島」透明感のある力強く澄んだ言葉との出会い

透明な小説みなさん、こんにちは。今回はかつて読んだ本の中で1番澄んだ印象のある本の話をさせてください。小川国夫の『アポロンの島』がそれです。ほとんどの人が全く知らない作家でしょう。今から17年前に亡くなりました。古井由吉、黒井千次、後藤明生...
essay

「タイ式生活のすすめ」マイペンライの暮らし方こそがトレンディ

マイペンライとはみなさん、こんにちは。少し前のことです。担任団の解散旅行でタイへ行ってきました。なぜ行ったのか。あったかいところでのんびりしたかったのです。担任団で最後に旅行をするというのは、それまでの3年間の最後の儀式みたいなものなのです...
essay

【私たちの望むものは】歌手・尾崎豊とは何者だったのか【没後33年】

尾崎豊みなさん、こんにちは。尾崎豊が亡くなってから33年。早いものですね。1992年4月25日。彼は26歳で亡くなりました。不思議な人です。何年かの周期でブームが来ます。忘れていない人が大勢いるという証拠でもあります。全裸で死んでいるのが発...
essay

【衛生観念】私の赤ちゃんに触らないでという投書の持つ意味は?

新聞の投書欄みなさん、こんにちは。毎日、暢気に暮らしてます。これといった悩みもありません。お茶を飲みながら、毎日ブログを書くのが楽しみの1つです。朝起きてまず見るのが新聞です。いろいろな情報の宝庫といってもいいでしょう。最近は新聞をとらない...
essay

【孤独との対話】言葉の森で彷徨い続ける覚悟があれば必ず生き残れる

コミュニケーション能力みなさん、こんにちは。今回は少し言葉の森を探索してみましょう。いまさらそんなことをしている暇なんてないよ。あなたが口にしたいことはよくわかります。世の中はスピード時代です。的確に短時間で相手に通じる文章が書けること自分...
essay

「子供と玩具」遊びの本質はどこにあるのかを考える「想像力の価値」

子供と玩具みなさん、こんにちは。今回はおもちゃの話を少しします。玩具ですね。澁澤龍彦の「玩具のシンボル価値」というエッセイを参考にして考えてみたいと思います。彼のことを御存知ですか。小説家、フランス文学者、評論家です。ぼくの好きな本に『高丘...
essay

「詩人への旅・金子光晴」湖畔に眠る哀傷

疎開昭和十九年、戦争は次第にその苛烈さを増していた。毎日のように鳴り響く空襲警報。東京への爆撃が開始されたのもこの年の十一月であった。金子光晴はこの年の暮れ、山梨県山中湖畔に疎開した。当時を回想して彼はこう書いている。「十二月はじめ頃に、す...
essay

「詩人への旅・村野四郎」武蔵野に宿る郷愁  

武蔵野武蔵野の冬は寒い。空気がしんと冷えて、夜になると酒が恋しくなる。東京府北多摩郡多摩村染谷。今の府中市白糸台である。村野四郎は代々酒問屋を営む家の四男として生まれた。現在では家が建ち並び、当時の面影を残す木々も少ないが、その頃の武蔵野に...
essay

「詩人への旅・新美南吉」青春は短くも燃え  

童話作家・新美南吉風光の地、知多半島。名鉄河和線半田駅で降りると、そこは童話作家・新美南吉の故郷であった。「わが村を南にゆく電車は、菜種ばたけや麦の丘をうちすぎ、みぎにひだりにかたぶき、とくさのふしのごとき、小さなる駅々にとまり……」と彼は...
essay

「詩人への旅・宮沢賢治」光の果てを夢見て 

実りの季節 花巻は実りの季節を迎えていた。稲の穂が一面黄金色に輝いて、吹く風に頭をたれている。北上川にそって旅をしていると、宮沢賢治の世界が流域の風景と強く響きあい、重なり合っているのを感ずる。遠くに早池峰山系の山々、広々と続く平野、そして...
essay

「詩人への旅・萩原朔太郎」烈風の故郷へ  

強い決意昭和四年は萩原朔太郎の人生にとって、大きな意味を持つ年であった。親友室生犀星への手紙には彼の強い決意がにじみ出ている。「僕はいよいよ生活上の決算をする。本年は著作上での決算をしてしまったからついでに一切を帳じめにして、新しく人生のペ...
essay

「詩人への旅・立原道造」夏を旅する者達は  

信濃追分への旅夏の盛り、信濃追分を旅した。碓氷峠の急勾配をあえぎながら、上った汽車は軽井沢の駅に着くと、そこで多くの若者を吐き出した。やがて浅間山が見えてきた。中軽井沢を出たあたりから、車窓には可憐な野の花が咲き乱れている。道造が第二のふる...
essay

「詩人への旅・中原中也」故郷はいまだ遠く  

谷あいの町湯田は温泉の町である。その名の通り、田から微量の鉱分を含んだ湯が湧き出てくる。山口市や周防灘沿岸からも湯治客が訪れる遊蕩の町だ。中原中也はこの谷あいの町に生まれ、そこで青春を送った。父が軍医であったため、旅順、広島、金沢の地を転々...
essay

「詩人への旅・高村光太郎」空は遙かに青くすんで  

高村光太郎東北本線を北にのぼっていくと、白河、郡山を経て二本松に着く。光太郎の妻、智恵子の生まれた故郷である。冬であった。プラットホームにはうっすらと雪がつもり、風が冷たかった。光太郎は東京下谷の生まれで、東北に縁のある人間ではない。しかし...