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【つばめと女心】夫に死に別れた妻が再婚話に出した条件【俊頼髄脳】

再婚話みなさん、こんにちは。今日はちょっと昔のお話をさせてください。つばめの出てくる説話です。元になる話は『今昔物語』にあります。ここには1115年頃に成立したといわれる源俊頼の歌論書『俊頼髄脳』から文章を載せました。俊頼は白河院の院宣によ...
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「発心集・西行法師と娘」出家して数年後粗末な着物姿で遊んでいる娘を見て

西行法師と娘みなさん、こんにちは。今回は歌人、西行(1118~1190)を取り上げます。平安時代末期から鎌倉時代初期にかけての人です。俗名は佐藤義清(のりきよ)。鳥羽院に仕える北面の武士でした。西行は歌人として有名で、三大和歌集のひとつ『新...
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【聞かせてよ愛の言葉を】天の声が武満徹に音楽の魂を教えた

ノヴェンバー・ステップスみなさん、こんにちは。突然ですが作曲家・武満徹を御存知ですか。日本を代表する作曲家です。1996年に65歳で亡くなりました。彼の代表作は何かと言われたら、『ノヴェンバー・ステップス』でしょう。1度聞いてみてください。...
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「白鳥・三島由紀夫」乗馬クラブで若い男女が抱いた仄かな愛情の行方

花ざかりの森「白鳥」は三島由紀夫が処女小説集『花ざかりの森』に収録した作品です。出版されたのは彼が16歳の時。校外の全国同人誌に掲載され、公に出版された初めての小説です。この作家はどこまで早熟だったのでしょうか。授業で『白鳥』を扱ったのは1...
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【みんな違ってみんないい】多様性を認め合うことで世界は共存可能

多様性を認めるみなさん、こんにちは。今までにいろいろな国の人と話をしてきました。国際交流の仕事をしていたので、そのためのイベントもかなりお手伝いました。国費留学生を招いてのパーティとか勉強会とか。日本語のスピーチ大会に招待してもらったことも...
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【男こそ・枕草子】いつの世も男女の仲は複雑怪奇です【中世の恋愛観】

平安時代の恋愛観みなさん、こんにちは。今回は平安時代の結婚観や、男女の恋愛観について考えてみます。といっても特別な話ではありません。いつの時代も男女の中は厄介なものです。互いの心の状態を理解するということが、本当に難しいのです。男女関係のト...
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「言葉の深淵」養生という表現に人生の深さと機微を感じる

なんとなく気になる言葉みなさん、こんにちは。今回は何となくお気に入りの言葉を取り上げます。今まではちっとも気にならなかったのに、最近ちょっといいなと思う表現があったりしませんか。つい先日も近くの公園へ行ったら、芝生の中にこの立て札がありまし...
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【宋名臣言行録・王旦】賢者で有能にして忖度のない臣下の実力を見抜いた男

王旦の条みなさん、こんにちは。今回は『宋名臣言行録』の中から、有名な一節を学びましょう。この24巻本は北宋朝の主だった臣下、99人の言行をまとめたものです。編者は南宋の朱熹です。唐時代の『貞観政要』とともに、為政者の必読書として、わが国でも...
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【大和物語・芦刈伝説】貧しい我が身を恥じて和歌を残した夫に妻は

芦刈伝説みなさん、こんにちは。今回は『大和物語』を取り上げます。高校ではこの段をやっていない記憶があります。全段が少し長いので、似たような話のある『伊勢物語』にその場を譲ったのでしょう。しかし仔細に読んでみると、実に味わいのあるいい章段です...
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「建築家・安藤忠雄」大阪茨木市・光の教会は不可能との戦いだった

安藤忠雄という人みなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今回は建築家、安藤忠雄について書かれたルポ『光の教会』の話をさせてください。この本には「安藤忠雄の現場」という副題がついています。著者は建築家の平松剛氏です。今から20...
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「ノートPCのテカリ」永遠の悩みを解決したのはこの方法1択だけだった

キーボードはデリケートみなさん、こんにちは。毎日、ノートパソコンのキーボードを叩いています。このNoteもいつの間にか、回数だけはかなり重ねてきました。本当に暢気なのか、ただ駄文を書くのが好きなだけなのか。それも自分ではわかりません。ただそ...
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【無常迅速・都のつと】遍歴の歌人が残した紀行文には真心が溢れる

遍歴の歌人みなさん、こんにちは。今回は学校では取り上げることのない作品について書きます。『都のつと』は1367年に成立した紀行文です。筆者は宗久という南北朝時代を生きた歌人です。おそらく聞いたことがないんじゃないでしょうか。タイトルの「つと...