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「ChatGPT5」の開発は多くの個人ユーザーが求めるニーズから外れた

期待外れみなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。昨日の朝日新聞の記事は衝撃的でしたね。ここのところ破竹の勢いで進んでいたChatGPTの評価が急に下がったという話題でした。22年11月に登場して以来、この生成AIに敵はいなか...
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通信制高校はスクールカーストのワクを超えたというリアル

通信制高校進学こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。退職してから2度、中学校の非常勤講師をやりました。期間にして数ヶ月です。その間に様々な光景を垣間見ました。一つは必ず各クラスに不登校の生徒がいることです。最低1人。クラスによっては...
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「年内入試・少子化」焦りだした大学と受験生の思惑が完全に一致する日

共通テストは難しいみなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今回は大学入試の動向について書きます。直近の生々しい試験の話です。「共通テスト」の志願者が減り続けています。2024年度「共通テスト」の最終志願者数は49万人でした。...
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「徒然草・百日の鯉」兼好法師を支えた美意識はわざとらしさの排除だった

わざとらしさを嫌うみなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。『徒然草』は243段からなら成り立っています。作者は有名な兼好法師。成立は鎌倉時代末期の1331年頃と言われています。王朝文化への憧れ、自然の変化、無常の美などをわか...
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「NotebookLM」数分で要約をし会話にまとめる能力に恐怖を抱く

NotebookLMの威力みなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。AIの進歩は想像を絶する速さで進んでいます。少しぼんやりしていると、あっという間に追い越されてしまいますね。今回は本当に度肝を抜かれるような気分になった話をし...
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組織の論理と個人の思惑はどこまで成立可能なのか「文化祭におけるトラブル」

小論文の問題みなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今回は数年前に国立大学の法学部で出題された小論文の問題を考えてみます。最初に問題文を掲載します。いろいろと考えさせるいい問題だと言えます。課題文は以下の通りです。T高校では...
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「故郷の廃家・饗庭孝男」語り部のひとりとして一族の歴史を綴った鎮魂歌

故郷の廃家みなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今回はぼくの好きな本を1冊、紹介します。『故郷の廃家』がそれです。この本の奥付には2005年2月とあります。新潮社から出版されました。今から20年も前のものです。店頭に出たと...
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「銀の匙・中勘助」灘中の名物教師が3年かけて授業をした伝説の本

銀の匙みなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今回は中勘助の書いた『銀の匙』読みます。あなたはこの本を御存知ですか。タイトルくらいは聞いたことがあるという人がいるかもしれません。手にとって読んだことがあるでしょうか。前編が1...
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【史記・韓信の股くぐり】大きな目的を実現するために恥辱を我慢した男

韓信の股くぐりみなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今回は韓信という人のエピソードについて書きます。名前を聞いたことがありますか。有名な歴史書『史記』の中に登場する韓信という武将の話です。どんな人なのか。中国史に興味のある...
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「小論文・SNSの功罪」利便性の裏にある課題をどう修正して使いこなすか

SNSの功罪みなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今回は「SNSの功罪」というテーマを考えます。小論文のテーマとして、来年度の入試に出題される可能性がかなりあります。現代社会において、SNSは私たちの生活に欠かせない存在と...
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「梶井基次郎」檸檬は鋭敏な感受性に裏打ちされた抒情的童話

文学離れみなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今までにいろいろな小説をご紹介してきました。授業で取り扱ったのもあれば、そうでないのもありました。特に反道徳的な三島由紀夫とか、谷崎潤一郎などという作家のものは、あまり読んだこ...
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「小論文・足元を掘れそこに泉あり」出題意図を理解し読み手をインスパイアーする

足元を掘るとはみなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。小論文の難しさはその言葉にこだわりすぎてしまうところから出てきます。何が言いたいのだろう、と考えるのはかまいません。しかしあんまりひねくり回してしまっては元も子もないので...
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【夏目漱石・門】何度読んでも寂しくなるリトマス試験紙のような小説

不思議な小説みなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今回は夏目漱石の小説について書かせてください。漱石と言えば最初に思い浮かぶのが『坊ちゃん』でしょうか。『吾輩は猫である』『こころ』などもよく知られています。しかしその他の作...
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【漫罵・北村透谷】日本の開化は内なる革命でなく移動にすぎなかった

漫罵みなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今回は日本の開国にあたって、文化の移入がどのような行われたかについて考えます。北村透谷(とうこく)という作家の名前をご存知でしょうか。明治初期に文芸評論や詩作などの活動を行った人で...
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【高瀬舟・森鴎外】弟殺しの罪人は微笑んで島流しの刑に

高瀬舟みなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今回は森鴎外の名作『高瀬舟』を読みます。中学校の教科書に載っていますね。学校で習ったことと思います。どんな話だったか覚えていますか。「高瀬舟」とは、島流しを命じられた京都の罪人を...
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「夏目漱石・硝子戸の中」短編の味わいはすべてここに

日常の風景みなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。最近は漱石の作品が青空文庫で読めるようになりました。明治は遠くなりにけりですね。タブレットなら活字の大きさも自由自在。誠にありがたいです。夏目漱石という人は不思議な作家です。...
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【夏目漱石・夢十夜】運慶は木の中から仁王の魂を掘り出す鬼になった

不思議な小説みなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今回は夏目漱石の小説『夢十夜』を取り上げます。高校の教科書にはかなり取り上げられています。特に第1夜が多いようですね。格別に夢の要素が強い章です。覚えていますか。こんな夢を...
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【伊東静雄】わがひとに與ふる哀歌と春の雪は三島由紀夫を震わせた

心打つ詩みなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今回は伊東静雄の詩を取り上げます。この詩人の存在をご存知でしょうか。学校でも滅多に扱うことがありませんね。本当に好きな僅かの人だけに愛されている詩人です。日本浪曼派を代表する人...
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藤沢周平の時代小説・蝉しぐれに人の世の不条理を教えられた

時代小説の代表みなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今までに随分多くの時代小説を読んできました。山本周五郎、司馬遼太郎を筆頭に、乙川優三郎、池波正太郎。現代の小説に疲れた時は、やはり時代小説でしたね。随分と元気をもらいまし...
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【発心集・鴨長明】漢竹の笛だけを所望した風雅な隠遁者の仏教説話

風雅な法師みなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今回は鴨長明の『発心集』を読みます。元々、日本にある発心に関する仏教説話を扱っています。仏道修行に進もうとした動機に、スポットライトをあてているのです。長明を連想させる隠遁者...
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【言いあてし薬師・花月草紙】人は苦しい目にあってはじめて忠告の意味を知る

言いあてし、薬師みなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今回は『花月草紙』を取り上げます。松平定信のことはご存知ですね。江戸時代、寛政の改革を行い、幕府財政の再建の為に、大胆な財政緊縮政策を行った老中です。退隠後は学問、文筆...
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「悩みのるつぼ」みんな悩んで大きくなった「車谷長吉の人生相談」

悩みのるつぼみなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。作家車谷長吉さんが亡くなったのは、もうかなり前のことです。誤嚥による窒息死でした。ご存知ですか。小説を読んだことのある人は少ないでしょうね。代表作は『赤目四十八滝心中未遂』...
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「腹悪しき女房・沙石集」親孝行と嘘をつくことの重みを考えると

腹悪しき女房みなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今回は説話集の中から解説します。これは北条時頼の人柄を彷彿とさせる逸話です。と同時に登場人物の男の孝行心もみごとに描かれています。時頼は鎌倉時代中期の鎌倉幕府第5代執権とし...
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「人生読本落語版・矢野誠一」ラップ全盛の時代に急がない生き方

人生読本落語版みなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今はスピード時代ですね。なんでもショートカットで、いいところだけとる。音楽も映画もみんな短かくまとめて、紹介してくれるサイトまであります。誰ものんびりとお付き合いなんかし...
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【誰かの靴を履いてみること】息子の学校生活に学ぶ【ブレイディみかこ】

エンパシーとシンパシーみなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今回はコラムニスト、ブレイディみかこさんの文章を読みましょう。2019年、イギリスの公立中学に通う息子さんについてのエッセイ集を出版しました。タイトルは『ぼくはイ...
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【神様・川上弘美】寓話9編が懐かしさに彩られた非日常をあぶりだす

「神様」みなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今回は何度読んでも、そのたびに新鮮な短編集をご紹介します。川上弘美の『神様』がそれです。とにかく出色ですね。高校1年の教科書に所収されています。ぼく自身、何回も授業で扱いました...
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【山東京伝・内田百閒】不思議な味わいのある夢物語は師、漱石に似て

内田百閒みなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今回はユニークな小説やエッセイで有名な作家、内田百閒(うちだひゃっけん)を取り上げます。彼の作品を読んだことがありますか。1度でその魅力にとりつかれることと思います。読後感が他...
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「実売数激減」新聞社からは悲鳴しか聞こえなくなった「ネット時代」

実売数激減みなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。毎年、新聞社から公称発行部数が報告されます。その数字を見ていると怖いです。元々、雑誌なども含めて公称と実売部数の間にはかなりの差があることは、誰でもよく知っています。媒体は広...
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【好感度】機嫌の良さとゆるい空気感が信頼される人の存在感を育てる

機嫌のいい人みなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今回はちょっといつものテーマから横道にそれてみます。あなたの存在感をどうしたらアピールできるのかという点について考えてみましょう。存在感って他人に信頼される人間ということ?...
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「身体加工」タトゥーやピアスをする人の深層にある不安「自己確認」

タトゥーとピアスみなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今回は「考える身体」と題した三浦雅士の身体論を考えます。最初のところを数行読んでみましょう。耳にピアスをしている若者が目につくようになって久しい。以前は女性でさえイヤリ...