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「詩人への旅・丸山薫」海への憧れは限りなく

異邦人詩人ははるかな海を夢見た。エトランジェの言いしれない寂しさが、いつとはなしに少年の心を海に向かわせたのである。丸山薫は明治三十二年、大分県荷揚町に生まれた。官吏であった父の仕事の関係で各地を転々。その度に小学校をかえ、満足に友達もでき...
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【星の王子さま】童心にいつでも戻れる不思議な本【サン・テグジュペリ】

星の王子さまみなさん、こんにちは。今日は童話のおはなしです。といっても子供の童話とは限りません。これはむしろ大人向けの本です。もちろん、子供が読んだって面白い。しかしその深さは年を重ねるほど、よくわかるのです。サン・テグジュペリの代表作です...
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【サッカーと資本主義】禁欲の思想がオフサイドのルールを作った

高校3年の教材みなさん、こんにちは。今回は社会学者・大澤真幸の評論をとりあげます。これは高校3年の現代文で取り上げる教材です。かなり難しい部類に入ると思います。なぜか。この評論の背景には社会学のバイブルともいわれているある本が関係しているか...
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【能・隅田川】梅若殺しを取り入れた狂女ものの代表作

隅田川みなさん、こんにちは。今回は能の中でも狂女ものとして知られる『隅田川』を取り上げます。能は不思議な芸能です。初めて見たのは学生時代でした。渋谷の松濤にあった観世能楽堂の第一印象は、静かなところだというものです。都会の中にありながら、な...
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【葉山嘉樹】セメント樽の中の手紙はワーキングプア・トラウマ小説

プロレタリア文学みなさん、こんにちは。今回は国語の授業で扱った『セメント樽の中の手紙』について書きます。そんな小説知らないという人もいるかもしれません。随分と昔の作品です。今では青空文庫で読めます。ご存知ですね。ネットで読める無料の小説です...
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【小論文・理由は2つあるという書き方】論拠の説明に全力を注げ!

何を書けばいいのかみなさん、こんにちは。今回は試験場で「何を書いていいかわからない」受験生のために、小論文の極意をお教えします。いよいよ推薦入試が間近という人も多いでしょうね。今まで、文章を書く練習をたくさんしてきましたか。ここへきて焦って...
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小論文の技法!段落分けと文末表現に神経を使えばバッチリ

段落の切り方みなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今回もみなさんに小論文の書き方をお教えします。格別に難しいことを言うつもりはありません。ただここに書いたことを応用してください。それだけで、ぐっと小論文の文体に近づきます。...
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【うたたね・阿仏尼】若き日の恋に破れた歌人は逢坂山を見て何を

若き日の恋みなさん、こんにちは。今回は阿仏尼の日記を読みましょう。『十六夜日記』で有名な彼女がまだ若かった頃の日記です。『うたたね』という書名がそれです。ある高貴な青年と激しく燃えた初恋の思い出を、憂愁の中で綴りました。失恋の思い出が容易に...
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小論文800字を60分以内にまとめ上げる時間配分のコツ

制限時間内に書きたいみなさん、こんにちは。いよいよ受験勉強も本格化する季節です。それと同時に学校推薦や総合型選抜の小論文対策をしなくてはいけません。いくつか書いてはみたけど、どうもしっくりこない。字数800字を制限時間60分では半分ぐらいし...
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「真夏の死・三島由紀夫」子供を失った母親が見た海の風景

真夏の死みなさん、こんにちは。今回は教科書に載っていない三島由紀夫の小説について語ります。というより、彼の作品は殆どが載せられない作品ばかりです。没後50年を過ぎて思想性が透過されたのでしょうか。近年、作品の評価が前面に出てきたような気がし...
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「空気を読む」外国人にとって日本人の生活習慣や行動は謎だらけ

日本人だけなのかみなさん、こんにちは。今回は「空気を読む」という表現について考えます。実にユニークな言い回しですね。日本人はよく使います。しばらく日本にいた外国人なら、何度も耳にしたことがあるはずです。しかし旅行者には、なんのことか理解でき...
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【養老の滝・十訓抄】親孝行の功徳で滝の水がお酒になったという伝説

親孝行の徳みなさん、こんにちは。今回は「養老の滝伝説」を取り上げましょう。養老の滝といえば、駅前にある赤提灯をイメージする人もいるでしょうね。まさにあのネーミングの元になった話がこれなのです。『十訓抄』という本に載っています。ちょっと読み方...
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【蜜蜂と遠雷】ピアノ好きなら読まなければ絶対後悔する小説はこれ!

直木賞と本屋大賞みなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。よく読まれてますね。文庫本になってから、ますます出足がいいようです。長いので最後までたどりつかない読者も多いとか。しかし読み終わると、なんともすがすがしい気持ちにさせら...
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「非正規教員」増加する臨時任用の教師たちは今日も雇止めにおびえる

教師の職制みなさん、こんにちは。学校というところは不思議なところです。生徒からみれば、みんな先生ですが、実態は各層に分かれています。一番、わかりやすいのが管理職ですね。校長の上には統括校長などという職制もあります。副校長は以前、教頭といいま...
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「5分後に意外な結末」日常の中で起こったドラマがちょっと快感になる日

本を読まないみなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。夏休み前に、とある中学校の図書の先生といろいろ話をしました。生徒にいちばん人気がある本は何かという、あるあるの話題です。最近はあまり本を借りていく生徒がいないらしいのです。...
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「舞姫」主人公・太田豊太郎は自意識過剰ないい子を演じすぎたのか

自我の目覚めみなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今日は3年生になると必ず習う小説の話をします。タイトルは『舞姫』です。今風にいえば「ダンサー」ですかね。森鴎外の『舞姫』は完成された日本で最初の近代文学作品です。日本の近代...
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【恩寵の音楽】ヴェルディのオペラ「ナブッコ」の合唱が感動的だった

ナブッコみなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。「新春オペラコンサート」へ出かけた時のことです。初めてでした。NHKで同時に放送されますね。今までもオペラはいくつも見ています。卒業生が二期会に入っていたりして、招いてくれた公...
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【落語】死神のちょっと寒くなる構造を一挙解説「原作はグリム童話」

人気演目の一つみなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。8月24日からNHKで再放送されていますね。「昭和元禄落語心中」がそれです。雲田はる子さん原作の漫画で、2010年から2016年まで続いたという人気作品です。ちなみにこの...
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「ChatGPTの応用」論理的な文章の書き方とプロンプトの効果的な使い方

ChatGPTを使いこなすみなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今回は今話題のChatGPTを利用して、小論文を書く方法を勉強しましょう。といっても実際の試験場に、PCやスマホを持ち込むわけにはいきません。これはあくまでも...
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「価値観の転換」AI時代に求められる人間の能力とはなにか

価値観の転換みなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今回はよりAIのもたらした変化について、より本質的な問題を考えてみます。AIの進歩があまりにもはやく、人間はかなり追い詰められつつあります。自動運転やロボットの制御などは、...
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「ChatGPT5」の開発は多くの個人ユーザーが求めるニーズから外れた

期待外れみなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。昨日の朝日新聞の記事は衝撃的でしたね。ここのところ破竹の勢いで進んでいたChatGPTの評価が急に下がったという話題でした。22年11月に登場して以来、この生成AIに敵はいなか...
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「年内入試・少子化」焦りだした大学と受験生の思惑が完全に一致する日

共通テストは難しいみなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今回は大学入試の動向について書きます。直近の生々しい試験の話です。「共通テスト」の志願者が減り続けています。2024年度「共通テスト」の最終志願者数は49万人でした。...
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「徒然草・百日の鯉」兼好法師を支えた美意識はわざとらしさの排除だった

わざとらしさを嫌うみなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。『徒然草』は243段からなら成り立っています。作者は有名な兼好法師。成立は鎌倉時代末期の1331年頃と言われています。王朝文化への憧れ、自然の変化、無常の美などをわか...
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「NotebookLM」数分で要約をし会話にまとめる能力に恐怖を抱く

NotebookLMの威力みなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。AIの進歩は想像を絶する速さで進んでいます。少しぼんやりしていると、あっという間に追い越されてしまいますね。今回は本当に度肝を抜かれるような気分になった話をし...
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組織の論理と個人の思惑はどこまで成立可能なのか「文化祭におけるトラブル」

小論文の問題みなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今回は数年前に国立大学の法学部で出題された小論文の問題を考えてみます。最初に問題文を掲載します。いろいろと考えさせるいい問題だと言えます。課題文は以下の通りです。T高校では...
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「銀の匙・中勘助」灘中の名物教師が3年かけて授業をした伝説の本

銀の匙みなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今回は中勘助の書いた『銀の匙』読みます。あなたはこの本を御存知ですか。タイトルくらいは聞いたことがあるという人がいるかもしれません。手にとって読んだことがあるでしょうか。前編が1...
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【史記・韓信の股くぐり】大きな目的を実現するために恥辱を我慢した男

韓信の股くぐりみなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今回は韓信という人のエピソードについて書きます。名前を聞いたことがありますか。有名な歴史書『史記』の中に登場する韓信という武将の話です。どんな人なのか。中国史に興味のある...
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「小論文・SNSの功罪」利便性の裏にある課題をどう修正して使いこなすか

SNSの功罪みなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今回は「SNSの功罪」というテーマを考えます。小論文のテーマとして、来年度の入試に出題される可能性がかなりあります。現代社会において、SNSは私たちの生活に欠かせない存在と...
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「梶井基次郎」檸檬は鋭敏な感受性に裏打ちされた抒情的童話

文学離れみなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今までにいろいろな小説をご紹介してきました。授業で取り扱ったのもあれば、そうでないのもありました。特に反道徳的な三島由紀夫とか、谷崎潤一郎などという作家のものは、あまり読んだこ...
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【漫罵・北村透谷】日本の開化は内なる革命でなく移動にすぎなかった

漫罵みなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今回は日本の開国にあたって、文化の移入がどのような行われたかについて考えます。北村透谷(とうこく)という作家の名前をご存知でしょうか。明治初期に文芸評論や詩作などの活動を行った人で...