「AIを利用した小論文の勉強方法」ChatGPTを参考にテーマを予想する

小論文

テーマの設定

みなさん、こんにちは。

元都立高校国語科教師、すい喬です。

今回はいつもと違う切り口で、小論文の話をします。

AIを利用した小論文の勉強の仕方を紹介しましょう。

さらにAIの未来がどうなるかという直近の予想をしながら、文章の書き方を練習します。

アシスタントはChatGPTです。

開発当初はかなりアヤシイ感じがしましたね。

しかし今やバージョンが次々と更新され、現在は4.0に達しました。

その内容も少し前のものに比べると、格段に進歩しています。

開発は今後もスピードを増し、日本語への変換能力も飛躍的にアップするものと思われます。

では具体的にどのようにこの技術を使いこなしたらいいのか。

それを今回は一緒に考えていこうというわけです。

少し長いですが、最後までついてきてください。

整合性のある論文を書く

小論文は短いとはいえ、きちんとした整合性を備えた論文でなければなりません。

そのためにはいくつものルールがあります。

たとえ、AIを利用するにしても、その約束をきちんと守らなければ、有効に作用しません。

昨今の入試では、ほぼ課題文にそって、自分の考えを示すという形式のものがほとんどです。

geralt / Pixabay

そのため、課題文の読解がなによりも大切です。

近年は、世界的な問題も山積し、容易に解決のつかないテーマばかりです。

環境変化、気温上昇、戦争、飢餓、ジェンダーフリー。

どれをとっても難題ばかりです。

来年度の入試においても、何が出題されるのか、容易に判断ができません。

そこでまず、過去問にあたることをお勧めします。

志望校の過去5年分くらいの問題を集めてください。

ネットからとれない場合は、出版物、あるいは学校説明会などで配布される資料も集めましょう。

ヒントはあちこちにあります。

学校の進路指導室などへいけば、過去問がファイルしてある可能性もあるのです。

あらゆる方法で、過去問にあたりましょう。

それが第1歩です。

情報収集の重要性

課題文が見つかったら、キーワードを検証します。

AIを活用して、関連する資料やデータを集めることです。

例えば、特定のトピックに関する文献を検索したり、要約を生成したりすることで、効率的に情報を得るのです。

その後、文章の構成を考えます。

一般的には、序論、本論、結論の形を取りましょう。

序論では、テーマの背景や問題提起を行い、本論では具体的な事例や論点を展開します。

その際に自分の経験や見聞などを書き込むことも考えてください。

ただし過剰な記述は避けること。

最初はどうしても、自分の経験を長く書きすぎてしまう傾向があるものです。

これだけは絶対に避けてください。

結論では、まとめと今後の展望を示せば十分です。

採点者はこの部分を細かくみます。

最初の問題提起とずれてしまったのでは絶対にNGです。

書き終わったら、AIを利用して文のチェックや校正を行うのも有効です。

可能な限り、試みてください。

無料のAI文章校正ツールがいくつも公開されています。

なかには、凸版印刷や朝日新聞のメディア研究開発センターが開発したものもあります。

その他に各社からサブスクで提供されているものもあります。

文法チェック、スペルチェック、句読点チェックなどの他、文体トーン、文章の一貫性、類義語や表現の提案までしてくれます。

積極的に使わない手はありません。

これらのシステムで、文法や表現の改善点を指摘してもらうことで、より洗練された文章に仕上げることができます。

最後に、他者の意見を取り入れることも大切です。

AIを使ってフィードバックを得たり、友人や先生に読んでもらったりすることで、視点を広げることができます。

以上の方法を踏まえれば、AIを効果的に活用した小論文作成が可能となるのです。

テーマ一覧

では、どのような問題が出題されるのか。

大変、気になるところですね。

次にいくつかみていきましょう。

考えられるのは、次のような内容です。

どれが出てもおかしくはありません。

AIに関係するテーマを網羅してみました。

  1. AIと教育

AI技術が教育現場に与える影響とその利点、欠点について。

  1. 環境問題とテクノロジー

環境問題解決に向けたテクノロジーの役割とその限界。

  1. 働き方の変化

リモートワークの普及が労働環境に与える影響。

  1. SNSと社会的つながり

ソーシャルメディアが人間関係やコミュニケーションに与える影響。

  1. 持続可能な開発

SDGs(持続可能な開発目標)達成に向けた各国の取り組み。

  1. 医療とAI

AI技術が医療分野における診断や治療にどのように貢献しているか。

  1. 文化のグローバル化

グローバル化が地域文化に与える影響とその対策。

  1. 消費者行動の変化

デジタルマーケティングが消費者の購買行動に与える影響。

どれも非常に難しいです。

自分の意見や視点を展開しておく必要性があります。

具体的な事例

もう少し内容をかみ砕いてみていきましょう。

  1. AIと教育

例えば、AIを活用したオンライン学習プラットフォームを想像してください。

学習者の進捗を分析し、個々のニーズに合わせた教材を提供する方法です。

教育機関との連携が進むことで、AIツールが正式な教育システムに組み込まれることも期待されます。

  1. 環境問題とテクノロジー

スマートグリッド技術を使って、エネルギー消費を最適化し、再生可能エネルギーの利用を促進します。

この技術は情報通信技術(ICT)を活用した次世代の電力ネットワークのことです。

その特徴から、「賢い電力網」と呼ばれています。

2022年には、カリフォルニア州の電力供給の約40%が再生可能エネルギーからのものでした。

  1. 働き方の変化

コロナのパンデミック中、多くの企業がリモートワークを導入しました。

例えば、Googleは長期的にリモートワークを推奨しています。

日本でも、IT企業を中心にリモート化が進みました。

オンライン会議などは、今や日常的な風景の1つです。

2023年には、リモートワークを希望する人が約60%に達したとのデータもあります。

  1. SNSと社会的つながり

SNS上で特定の趣味や関心を持つ人々が集まるグループが形成され、地域を超えたつながりを持つ例が多く見られます。

今後、SNSはさらに多様化し、特定のニッチなコミュニティやプラットフォームが台頭する可能性があります。

ユーザーのプライバシーへの関心が高まる中、透明性のある運営やデータ管理が求められるでしょう。

さらにSNSが情報拡散の手段として重要な役割を果たす一方で、虚偽情報の対策も課題となっています。

この問題は現在、深刻な犯罪と結びつき、社会に重大な影響を与えています。

  1. 持続可能な開発

持続可能な製品を開発する企業が増えています。

2030年までに環境負荷を半減することを目指しているのです。

具体的には、プラスチック使用の削減や水使用量の最適化に取り組んでいる企業がよく知られています。

企業や政府がSDGsに基づく取り組みを強化する方向は強まる一方です。

持続可能なビジネスモデルの構築が進むと予想されます。

消費者の意識も高まり、エコフレンドリーな製品やサービスへの需要が増加するでしょう。

企業は社会的責任を果たすことが求められ、持続可能性が競争優位性を持つ要因となります。

  1. 医療とAI

膨大な医療データを解析し、がん治療における診断や治療法の提案を行っている企業があります。

このシステムは、医師の判断を補完する形で活用が進んでいるのです。

AIの導入が進むことで、診断精度や治療効果が向上することが期待されます。

特に、遺伝子データやビッグデータを活用した個別化医療が進展し、患者一人ひとりに最適な治療法が提供される可能性があります。

また、AIを用いた予防医療や早期診断が普及することで、医療の質が全体的に向上するでしょう。

治療の在り方まで根底から変えていく可能性があります。

  1. 文化のグローバル化

1本の映画が世界中で普及し、各国の文化に影響を与えていくという事例が多くみられます。

例えば、日本のアニメや映画が海外で人気を博す一方、逆にアメリカの映画が日本の娯楽文化に影響を与えているのです。

2022年のデータによると、世界の映画市場の約70%はアメリカ映画が占めています。

日本のアニメは、2021年に約25億ドルの興行収入を上げ、海外市場でも人気を博しています。

世界的に文化が混在しているのが現状です。

最終的には地域文化の保護と発信が重要な課題となります。

特に、デジタルプラットフォームを通じて多様な文化が交流することで、新たな文化の融合が生まれる可能性もあります。

逆に、文化の均質化が進む懸念もあるのです。

各国の文化的アイデンティティを維持するための努力がどのようになされるのか。

小論文の大きなテーマです。

  1. 消費者行動の変化

サブスクの会員制度を導入している個人が、爆発的に増えました。

企業は迅速な配送や動画配信サービスをすることで、購買行動を変化させたのです。

このシステムにより、消費者は利便性を求めてオンライン購入を増加させ、購買者の動線が激変しました。

このようなデジタル技術の進化に伴い、消費者の行動はますますオンラインにシフトしていきます。

個別化されたマーケティングやサステナブルな製品の需要が高まる中、企業は迅速な対応が求められるようになります。

少し休息していたら、すぐに追い抜かれることは間違いありません。

AIを活用したデータ分析が進むことで、消費者の嗜好や行動を予測し、より効果的な販売戦略を立てることが可能になります。

AI化の深化とその影響

AI時代の変化は予想をはるかに超えています。

私たちはこの時代をどう乗り越えていけばいいのか。

当然、そこに問題が集中しますね。

予測としては、企業や個人のデジタル化がさらに進むと考えられます。

リモートワークやオンライン教育、デジタルサービスの普及により、生活のあらゆる面でデジタル技術が不可欠になるでしょう。

この流れは、特にAIや自動化の進展によって加速します。

環境への配慮が消費者の選択に大きな影響を与えます

サステナビリティを重視したビジネスモデルを採用できない企業は、間違いなく消滅します。

厳しい現実です。

さらにデータ解析の技術が進化することで、個々のニーズに応じたパーソナライズがさらに深化します。

教育、エンターテインメント、マーケティングなど、様々な分野でユーザー体験が向上し、顧客満足度が高まるでしょう。

健康志向も強くなり、メンタルヘルス支援の需要が増加します。

精神に変調を覚える人間が想像以上に増加し、医療へのニーズは高まります。

その究極は仕事に対する価値観の変化です。

ワークライフバランスや自己実現が重視されるようになります。

特に、若い人たちは、以前よりも企業文化や社会的責任を重視します。

それに応じた職場選びを行う傾向が強まるでしょう。

以上、AIの進む社会の構図を俯瞰してみました。

このテーマの中から、いくらでも小論文の設問がつくれます。

あなたなら、どれを問いたいですか。

さっそく、書きこんでみてください。

最初はうまくいかないこともあるでしょう。



とにかく最後まで追いかけてみることです。

今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

タイトルとURLをコピーしました