大学入試は公募制推薦なら学科試験なしで合格OK!

小論文

公募制入試

みなさん、こんにちは。

元都立高校国語科教師のすい喬です。

今回も大学入試の話をさせてもらいます。

先んずれば人を制すの喩えあり。

正確な情報は、不安を少しでも解消するのに有効です

評定平均値についてはもう頭に入っていますね。

高校1年の3学期
高校2年の3学期
高校3年の1学期

この5段階評定を全て足して科目数で割った成績のことです。

これがなによりも大切です。

みなさんの顔そのものです。

A段階 4.3~5.0
B段階 3.5~4.2
C段階 2.7~3.4

計算した点数をこのように段階別に分けます。

指定校推薦はA段階をとっているとかなり有利です。

しかし同じ大学の学部は1~2名がほとんど。

自分が行きたいところを少しでも成績のいい誰かにとられてしまったら、もうそれで終わりです。

指定校推薦の厳しさは経験した人にしかわかりません。

まさに弱肉強食の世界です

しかしそれで諦めることはありません。

方法 photo

一般推薦があります。

むしろこの推薦の方が受験する人は多いのです。

指定校推薦は大学側から高校へ人数などを指定してきますが、一般推薦は条件さえあえば、何人でも出願できます。

推薦のシステム

最初にメリットは何かをまとめておきましょう。

学科試験が全くないケースが圧倒的に多い
評定平均や資格などを点数化してくれる場合もある(基本は足切り条件)
現役生に限る場合がほとんど
入学先を早く確保できる(基本的に11月頃までには決定)

その内容はどのようなものなんでしょうか。

公募推薦(一般推薦)
本人に対して高校からの推薦があり、かつ大学が求める出願条件を満たしていれば誰でも応募できる
指定校推薦とは違い、必ずしも合格できるとは限らないが、きわめて高い確率で合格する
出願書類のほか、面接や小論文を行うケースが圧倒的
公募推薦(特別推薦)
スポーツや文化活動における実績などが評価される推薦方式である
公募推薦の特別推薦入試は、「自己推薦」「スポーツ推薦」「文化活動推薦」の3つに分類される
国公立大・私立大を問わず広く行われており、面接や小論文が課されることが多い
国公立大ではセンター試験が課される場合もある

こうしてみた時、自分はどの試験を受けることができるのか、だいたいわかるでしょう。

大学名が具体的に決まりました。

さっそく担任の先生のところへ○○大学を公募で受験したいと相談に行ってください。

推薦状を書いてほしいと生徒が言って来たら、先生は必ず応じてくれます。

NOということは通常考えられません。

書類 photo

応募条件を見て、それをクリアしてさえいれば、教師は推薦状を書きます。

そのためにわざわざ会議を開くというケースはよほど特殊なものです。

生徒の将来を教師が封じてしまうということは、通常考えられないからです。

よくあんまり生活態度がよくない生徒に向かって、推薦なんかしてやらないぞ、と脅かすことはあっても、実際にそうしている光景を見たことはありません。

3年の担任にとって、夏から秋に向けての主な仕事は、推薦書書きです。

ぼくも随分書きました。

大事な書類なので、名前ごとにそれぞれファイルに入れます。

ちょっと油断するとすぐにたまってしまいます。

学校によってはものすごく大きな用紙にこれでもかというスペースがあって、めまいがしたものです。

大学はとにかく書類を書かせることが好きです。

学校によっては担任以外に2~3人の先生に推薦書を書いてもらえというところもあります。

これには本当に驚きますね。

担任同士、ほんとにちゃんと読んでくれてるんですかねという雑談をよく耳にしました。

それくらい書きました。

指定校推薦の生徒の書類は合格確実なので、気分は楽です。

しかし一般のはかなり面倒です。

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3年間どのようなクラブや委員会に入り、クラスや学校のために何をしてきたか。

学校外での活動があればそれも全て…。

受賞歴や資格など、ありとあらゆることを網羅していきます。

面接の材料になることはわかっているので、なるべく話題になることをうまく書くのです。

さらに長所、短所、性格、人柄、友人との信頼関係の厚さなど、書けることはなんでもまとめます。

何もネタがないと、本人に聞いたりもしました。

1日に1本は書きましたね。

学校にもよりますが、都内の学校ではクラスの半分が推薦入試にからみます。

それだけに担任にとってはかなりの仕事です。

調査書は全てコンピュータから同じ書式のものが取り出せます。

しかし推薦書は学校によって全く形式が違うので、1枚ずつ手で書いていく以外に方法がないのです。

一度で合格してくれるといいのですが、ダメだと応募期間がまだある場合は、その次の学校ということになります。

そうなると、また仕事が増えるということになるのです。

応募条件

基本的に成績をクリアしていれば、それ以外のことについてはほとんど条件がありません。

どの大学も評定平均値が3.0~4.0の間にほぼおさまります。

自分の志望している大学の条件を確認することが一番大切です。

書類 photo

この評定平均値が足切りの意味を持ちます。

勿論、学校間格差については大学もよく知っています。

こっちの高校の評定は甘いなと思っても、そこには目をつぶります

コンピュータで調べれば、レベルの違いくらいはすぐにわかります。

しかしそれは言ってはならないことなのです。

いわばタブーの領域です。

その分、小論文や面接で判断していこうというスタンスなのです。

なかには英語の外部試験の成績を要求するところもあります。

条件が厳しくなれば、応募する人の数も減りますので、合格率は高くなります。

有名な大学のケースでは、3.8~4.0を要求するところが多いです。

スポーツ推薦の場合は、大会の記録などでワクを絞る関係上、成績のしばりがやや緩くなります。

3.0~3.5というところが多いようです。

国立大学の場合はセンター入試を受験しなくてはいけないという条件のところも多いです

これも要チェックです。

自分が進学したい学校のサイトをよく見て、判断してください。

公募推薦の応募は秋からです。

試験が10月から11月。

発表も同じ頃です。

同時出願は?

その前にオープンキャンパスに出かけたり、大学のサイトをじっくりとリサーチしなくてはなりません。

一度に同時に出願するということは、相手の大学が学部間で許容しているといった場合以外は通常ありません。

というのも推薦入試は合格したら必ず入学するというのが基本だからです。

書類 photo

2つの大学を天秤にかけてどちらかにということはできません。

その大学の推薦に落ちて、他の大学に行ってもいいという意志があり、なお、出願期間が残っている時だけ、推薦書を書きます。

そうしないと、大学との信頼関係が全て壊れてしまうからです。

逆にいえば、そういうことが面倒くさい人は、一般入試にしておけば無難だということもいえます。

かつてある予備校のスローガンに「受験生の正月は3月だ」というのがありました。

その言葉の中には、2月の入試を受けて、全ての発表が終わるのが3月というパターンが普通だったということです。

ぼくの知ってるケースでは国立の後期日程の補欠合格が来たのが4月に入ってからというのもありました。

そうした意味で早く決まった生徒は当然のことながら、だらけてしまいます。

それを防ぐために、最近では大学と予備校が提携して、合格者のためのゼミを開いています。

英語なども基礎からできないところを重点的に指導し、レポートの書き方なども教えます。

こうしないと、一般入試で入ってきた生徒と、学力の格差があるという指摘も多いのです。

少子化時代を迎え、大学全入が叫ばれる今日、早く生徒数を確保したいという大学と、早く合格して楽をしたいという生徒のニーズが合致しました。

しかし問題が全くないわけではありません。

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就活の場面で推薦組は必ず一般入試組よりも不利だと指摘される場面もあると聞きます。

とはいえ合格するための道筋として、推薦入試を上手に利用しない手はありません。

まずじっくりと希望する大学の研究に取り組んでください。

敵を知り己を知れば、戦いに負けることはありません。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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