日本の10大新宗教 島田裕巳 幻冬舎 2008年1月





 二度読み直しました。今まで知らなかった新宗教の横側を自分なりに再検証したというのが今の実感です。
かつては新興宗教とも呼ばれましたが、今は新宗教という呼称のほうが定着しているとか。
ここに収録された新宗教は、現在の日本に深く根をはっています。それだけ影響力の強いものだということが言えるのでしょう。
筆者については多くを語る必要がないと思います。かつてオウム真理教に利用されたという側面があることは否定できません。
彼自身、そのことで人生の計画が大きく崩れてしまいました。しかし今回この著作を読みながら、よくここまで冷静に立ち戻ってきたものだというのが、率直な感想です。
内容は読めばわかります。ここにあげられた10の新宗教だけでは物足りません。もっと他の宗教もとりあげて欲しかったです。高度経済成長にあわせて、新宗教の信者数が伸びているという事実は大変興味深かったです。
逆にいえば、今のような時代に信者を獲得するというのは至難の業です。かつては入信すれば、経済生活でも家庭生活でも安寧が得られるということでしたが、今はそれほどに単純な構図ではありません。
それだけに神道系、仏教系を問わず、新たな方向への模索が必要な時なのでしょう。
創立者、継承者から次の世代へのバトンタッチも容易ではありません。どの新宗教にも目前に迫っている様々な問題があるということを知りました。
これだけ冷静にテーマを見続け、わかりやすく示してくれた本は、最近ないのではないでしょうか。新宗教を調べていく時の一つの入門書に成り得たと思います。