日本語の… 鶴見俊輔他 熊本子供の本の研究会 2003年12月





 正式な本のタイトルは『日本語の新しい方向へ』というものです。
熊本子供の本の研究会20周年記念に、詩人の大岡信、谷川俊太郎、覚和歌子、評論家、鶴見俊輔などを招いて行ったシンポジウムをそのまま、収録した本です。6時間半にわたる長い催しにもかかわらず、最後まで聴衆が席を立たなかったというのですから、すごいものです。それだけ、魅力的な対談が行われたのでしょう。
この本には主にその中の核となる部分が掲載されています。残念なのは、当日行われたさがゆきさんと、谷川賢作さんとのジョイント・コンサートが聴けない点です。ちなみに谷川賢作さんは詩人、谷川俊太郎の子息です。
さて大岡信の講演は、日本航空が行った世界の子供達の俳句という本からのものでした。彼は朝日新聞に掲載した「折々の歌」で有名ですが、その中にもこの俳句は入れたということです。
一番感心したのは次の俳句です。フランスの子供の作品です。
夏が走ってきた バラの花の間から 私を見ていた
さらにルーマニアの子供の作品。
草が目を覚ます きっと思っているよ 夜が泣いたんだなって
もう一つ、ブラジルの子供の詩
言葉ってものは 傷つけもするし 幸せにもする 単純な文法です
子供の感性をあなどってはいけません。いずれもすばらしいものです。その他、谷川俊太郎との対談でもかつて高田宏が編集していた雑誌「エナジー」に触れて、内容の濃いものでした。