視聴率の戦士 伊藤愛子 ぴあ 2003年10月





テレビの世界で働く人には以前から興味がありました。
あれだけの番組を毎日作り続けるには、よほどの潜在的能力が必要でしょう。
ぼく自身、最近はあまりテレビそのものを見ることはありません。それでも、そこで働く人間には大いに関心があります。
この本にあげられた人は、おそらく業界では誰でもが知っている有名な人だけだと思われます。三谷幸喜、君塚良一、宮藤官九郎くらいなら知っていますが、プロデューサーとなると、皆目わかりません。しかしここに取り上げられた16人にはそれぞれのドラマがあります。
最近の番組作りが以前のものと大きく変わったというのはよく聞く話です。出演予定者のタレント名を、4、5人あげられ、内容を示され、ドラマをつくるのです。予算縮小は当然のこと、制作体制はヒットするものを安全にということです。
これでは当然冒険のない番組だらけになってしまいます。
そこでアンチテーゼを突きつけられる人がどれくらいいるのか。
ソフト重視のこの時代にエネルギーを維持しつつ、生きていかなければならないテレビ人の宿命かもしれません。
自分たちがつくりたくない番組を流すのは失礼だという発言に、今の時代を生きようとする彼らの魂を感じました。
テレビ制作の裏側を知るには絶好の本です。